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Prince of Tennis

永遠の誓い

「白石ぃー」

 じーっ。

「はいはい金ちゃん」

 にこにこ。

「あんなー、今日なー…」

 もじもじ。

「うん?」

 首をコテンと傾げ。

「なんの日か知っとるぅ?」

 やや不安げ。

「ああ、エイプリルフールやろ」

 あっさり。

「………あ、うん。そや」

 しょぼん。

「そんで、金ちゃんの生まれた日や」

「!」

「アホやな。忘れるわけあらへんやろ?」

 大事な大事な日やで、と白石は言った。

「やって、白石なんも言わんへんから、わい、めっゃ不安やったん!」

 うええーん、と堰を切ったように泣き出した幼い恋人を両腕で抱き上げて。

「ごめんなぁ。ちょっと驚かそう思うてイジワルしたん」

「イジワルしたら嫌やああ、あかんーっ」

「ごめんごめん」

 泣きながら、肩口にぐりぐりと額を押し付けてくる金太郎の顔を上げさせた。

「今日は1日金ちゃんの好きなことしような」

 おでこを引っ付け合わせて優しく告げると、大きな双眸から零れ落ちていた涙がようやく止まった。

「おんっ!」

「何したい?」

「白石と一緒におりたい!」

「そんなんは言われんでも叶えたるし、なんや俺が嬉しいだけやん」

「じゃあ、ずっと白石と一緒におりたいねん…」

 1日だけじゃなく、来年の4月1日までの白石の毎日がほしい。
 来年も、再来年も同じプレゼントが良い。
 白石と一緒に、ご馳走とおいしいたこ焼きと、でっかいケーキがあったら、文句無し。
 その先もずっとずっと、それが良い。

 金太郎はそうねだった。

 驚きに、地毛と同じく色素の薄い瞳を何度も瞬いてから、白石は優しく微笑む。

「はは、金ちゃんに先にプロポーズされてもうたわ」

 返事の前に、ちゅっちゅっ、と顔中にキスの雨を降らして、

「ええよ」

 ―― 俺の毎日はずっと金ちゃんのもんやで。

 幼い恋人に誓った。


 【 金ちゃん Happy Birthday 】
白金
金ちゃんお誕生日おめでとうううう!! 一番年下とかもう可愛過ぎてあかんです。
これからもずっと、四天のみんなに (特に白石に) 可愛がられてすくすく育ってください。でも、まだまだ可愛い幼いゴンタクレでいてね。
12.04.01 up