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PERSONA2

 教 科 書 の す み は 君 の 名 前 だ ら け

「いや、これ↑ (タイトル) マジ怖ェ!」
「そう? それくらいみんなやってると思うけど」
「いやいや、やってねェって!!」
「そうかな。でも、リサも部屋中に達哉のポスター (当然、引き伸ばし拡大印刷したもの) 貼ってるって話だよ」
「でぇぇぇぇ!? それも怖ェよ!」

「っていうか、こらパンツ」
「パンツ言うな!」

「アンタもなんかあるんじゃないの?」
「はぁ? あるかよ! オメーらみたいにそんな変態じゃねー!」

「あら? ねぇ、淳」
「うん、リサ」
「栄吉は命が惜しくないみたいー」
「そうみたいだね」

 七姉妹学園一の美少女と、春日山高校一の美少年は壮絶な微笑みを浮かべた。

「ひぃぃー!? たたたたっ、たっちゃん、タッちゃぁああぁーーん!!」

 どどどどどっ!

「…栄吉?」
「マジで助けて…!」

 ぎゅううううっ。

「…うん?」

 空色学ランの肩越しにチラリと後ろを一瞥。

「…またか」

 溜息ひとつ。

「…リサ、淳。栄吉で遊ぶのはやめたほうが良い。そして、花とそのファイティングポーズもやめる」

「遊んでないもん」
「遊んでないよ」

「「だって本気だもん!」」

 達哉さんの七姉妹学園ブレザーの上着がずるっ。

「ンなの、もっと性質悪ィだろーーーーーーッッ!!!」

 栄吉さん涙目。

「ほら、栄吉。泣くな」

 ハンカチそっ。

「…あ、ありがと、タッちゃん」

「あ、パンツずるーい」
「そうだよ。ずるいよ」

「誰のせいだと思ってんだよ……」

 ガックリ。

「……うーん、っていうか、ああして達哉クンが庇うから、栄吉クンへの扱いが悪化の一途を辿る一方なんじゃないかしら??」

 舞耶さんが正解。


 [ end ]
罪メンバー
栄吉贔屓目なのはわたしの趣味です。
罪メンバーの中で栄吉の立場ってだいぶ弱いよなぁ、と。
でも、達哉は栄吉に甘いほうなんじゃないかと思ったりです。
てか栄吉はちゃんと男前なのに可愛いからなー。最年少だしね。
09.02.02 up






 ヒ ー ロ ー の 受 難

「タッちゃんの笑顔は国宝級だぜ!」

「…とか言って栄吉。あんた、国宝級の意味ちゃんと分かってんの?」

「でも、良い例えだね。僕の達哉の笑顔は確かに綺麗だし」

「タッちゃんは淳のじゃねェだろ!!」
「チンヤンはあんたのじゃないもん!!」

「二人とも、そんなにハモっていきり立たなくても良いじゃないか…」

「って、淳がおかしなこと言うから脱線したぞ!」

「ええっと、そうそう。まぁ、パンツにしては良い例えよねって話」

「ギンコ! オメーも一言多いっての!」

「そうねー。達哉クン、滅多に笑わないものねー」

「舞耶姉さんはいつも笑顔だからね」

「笑う門には福来たるよ! レッツ・ポジティブシンキング!」

「舞耶ちゃんの座右の銘は横に置いとくとして、達哉もっと笑ってくれたら良いのにー。主に私に」

「…お前、欲望がだだ漏れだな」

「うーん、でも僕は今くらいで良いけど」

「えーっ! なんでよー?」

「だって今でも、これだけ競争率が高いんだよ。達哉が年中、そこらかしこにあの微笑を振り撒いたらどうなるか」

「…老若男女、あまつさえ悪魔、ペルソナ問わずだしな」

「ペルソナも…、かしら?」

「あの仮面軟体生物タコ野郎とかよ」

「ああ、にゃる……にゃる、…ほにゃららほてぷね!」

「舞耶ちゃん、名前覚えてないんなら、無理に言わなくても…」

「とにかくそういうわけだから、僕としてはこれ以上暗殺リスト……じゃなかった、戦いたいわけじゃないけど、戦わざるえない相手は増えてほしくないなんだ」

「……オレ、なんか物騒な単語が聞こえた」

「空耳ってことにしとかないと、あんたもめでたくリスト入りよ」

「うんうんっ。淳クンの言うこと一理あるぞー」

「ライバルは少ないほうが良いよね、舞耶姉さん」

「もうパーティーメンバーだけで四人だしなぁ」

「…セブンスにもいっっっぱいはびこってるもん!」

「じゃあ、やっぱり達哉クンの笑顔は稀少価値のままで良いってことで」

「「「おー!」」」

「……あのさ、盛り上がってるところ悪いんだけど」

「タッちゃん」
「チンヤン」
「達哉」
「達哉クン」

「「「「なに?」」」」

「……頼むから、俺を置いてきぼりで話を進めないでほしい…」


 [ end ]
罪メンバー
達哉さんモテモテが書きたかった模様。
会話だけでキャラが分かる罪メンバーは素晴らしいなぁ!(笑)
しかしわたしは淳クンをなんだと思ってるんだって感じですね。すみませ…!
黒い彼が好きです。そして、達哉モテモテが好きです。罪の幼馴染み組たまらん。
09.02.02 up