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OOFURI

 大人になりたい

「タカヤ、タカヤ」
 オレの恋人は、4つも年上の、身長だって自分より20センチ以上、上のひとだ。
 クセなのか甘えたいときに二回繰り返し、名前を呼ばれる。
 振り向く前に、大きな体にすっぽり捕らえられて、その体格差にふと悔しくなり、さみしくなり、同時にいとしさが込み上げる。
(図体に似合わないよ元希さん)
 ちょっぴりいじわるく思って、めいっぱい背伸びをする。
 ちゅっと掠めるように届けたキスに、長い睫毛に縁取られた大きな瞳が瞬き、ほころぶ。
「タカヤ」
 もう一度呼ばれる。
「はい、元希さん」

 その名前を返球する瞬間が至上の幸福。


 [ end ]
タカハル
(走って、飛んで、早く早く大きくなりますから、もう少しだけ待っていてください)

十三歳のタカヤと十七歳のはるなです。攻めのほうがちっちゃいのも可愛くて好きです。
08.06.21 up