先 が わ か ら な い か ら 、 何 度 で も
タカヤ。
それはたった三文字の片仮名だ。
でもおれにとっては愛しい響きの宝物で。
「なぁなぁタカヤー」
「はい、なんですか? 元希さん」
呼べば当たり前のように返ってくるその距離がスゲー嬉しくて仕方ない。
「んー。呼びたかっただけだ」
相好を崩してへにゃ、と微笑ってみせると、タカヤの頬っぺたがちょこっと赤くなった。
「なにカワイイこと言ってくれちゃってんですか?」
成長期前のまだまだ華奢な腕にぐいっと抱き寄せられて。
「だって、タカヤがここに居んのがしあわせなんだ」
言いながら、ぎゅう、とその存在を確かめる。
「元希さんは淋しん坊ですね」
んん?
それを言うなら、甘えん坊じゃないか?
頭上にハテナを飛ばすも、
「いえ、淋しがりん坊ですよ」
タカヤはキッパリとそう言い張る。
てか言い方、さっきとちょっと変わってないか?
まあ、別に良いか。
「だってさ。タカヤ居ねーとやだかんな」
思わず、甘ったれた口調になってしまったが、タカヤは馬鹿にしたりしなかった。
ただただ、自分よりも大きなおれの身体を精一杯包み込もうと、抱きしめてくれた。
「ずっと此処にいます」
「ん…」
そうして、また新たな誓いをくれた。
[ end ]
ショタカハル
ちっちゃい攻めなタカヤと淋しがりん坊な甘えるのが好きな元希さん。
糖分が不足したときはこの二人の妄想をします。砂吐きシュガーファクトリーだいすきです。
09.01.16 up