HOME >>

OOFURI

 ※ ア フ タ 4 月 号 ネ タ バ レ で す 。 ご 注 意 く だ さ い 。


 ↓




 ↓




 ↓


き み と い っ し ょ に 永 久 の 日 常

「どうせあとで来るんでしょ?」
「ん」





 毎年いつも常に必ず、5月24日から約10ヶ月も先にあるその日を今か今かと待ちわびている。



 +   +   +

 赤い苺と白いクリームを目の前に、ぱかっと大きな口が開かれる。

「それは何かな?」

 すっとぼけて問い掛ければ、

「アー? 分かんだろ」

 階上のワガママ姫はそんなことを言ってくる始末。

「オレの誕生日なんだけど?」
「ンなの知ってるっつの」

 だからお祝いに来てやってンじゃん、と悪びれない榛名に、言うだけ無駄かと諦めて。
 生クリームをたっぷり塗り付けた苺を放ってやらずにいられない俺は、やっぱり榛名に甘過ぎるらしい。

「んー♪」

 もぐもぐ動く口と満足げに緩む頬を見つめた。

「美味しい?」
「ん。うまいっ!」

 言葉の通り榛名は本当に美味そうに食べるから、こっちもちょっと嬉しくなった。

「よし。味見してやったから、本日の主役にも食わせてやんよっ」

 言いながら榛名は、俺の手からフォークを奪い取りケーキを一口大に削る。
 再び自分のお口のほうにパクッ。
 おーいおい、こらこら、くれるんじゃなかったの?

「ん、…っ?」

 そしたら、唇が勢いよく押し付けられて甘い香りが口の中いっぱいに広がった。

「…普通に食べさせてよ」

 ちょっとドキドキしてきたので平常心を装ってさらり。

「誕生日だから大サービスしてやってんだぞー?」

 榛名は構わず、俺の首に腕を回してきた。
 俺はそのお返しに腰を抱くことにする。
 額同士がコッツン。

「きょーへ」
「うん」
「おめでとさん」
「うん」

 やっとお前と同じ17歳だよ、元希。


 [ end ]
アキハル
秋丸おたおめ♪
榛名に早く並びたい秋丸。アキハルの萌え威力はすげぇ!(私的に)
やばい。まずい。秋丸の誕生日なのに何も思いつかない!! って言ってた筈が、うささんのとこにあった絵とセリフを見たら、萌えがビッグバン起こした。うさこすげぇ!(笑)
09.03.12 up





 ※ ア フ タ 4 月 号 ネ タ バ レ で す 。 ご 注 意 く だ さ い 。


 ↓




 ↓




 ↓


そ こ に あ っ て 当 た り 前 の も の な ん て 何 ひ と つ な い

 幼馴染みで同い年。
 性別が男同士で家はマンションの一階違い。
 学校がいっしょで部活もいっしょ。

 毎日顔を突き合わせており、
 その存在をまるで空気のように感じていて、
 手を伸ばせば届く範囲にいるのが常になっている。

 けれど、それは決して当たり前ではないと思う。

 だって、三年前の一時はたしかに無かったんだから。

「でも、今のお前が当たり前みたいにやってのけるから、たまに忘れそうになるぞ…」

 それはそれは特別なことだと。
 勿論、恥ずかしいので口に出すことはないけれど。
 ちゃんと感謝しているし、嬉しいとも思っている。

「良いよ。オレが好きでやってんだから」
「うー、よくねぇよ…」

 むーむーと無意識に唇を尖らせると秋丸の指先にチョンと撫でられた。

「好きだから、良いんだよ」

 クスクスと笑われて。

「はるな」
「…あンだ?」
「顔真っ赤だ」

 やっぱりもう一回くすくす。

「うるせぇ」
「はいはい。まぁ、そんなに気にしてくれるんならさ…」

 お礼くれよ、と秋丸のくちびるが近付いてくるので慌ててギュッと目を閉じた。


 [ end ]
アキハル
あまあま。得意分野で。
うっかり榛名を乙女にし過ぎたかもしれませ、ん…。
09.03.02 up





 ※ ア フ タ 4 月 号 ネ タ バ レ で す 。 ご 注 意 く だ さ い 。


 ↓




 ↓




 ↓


糸 の 端 っ こ 同 士 を 結 ん で

 まず最初に、向かい合い彼の視線の高さまで手のひらを掲げる。
 小指を立てると、長い睫毛に縁取られたツリ目が不思議そうにぱちくりした。

「あんだよ?」
「うんとね。ここに運命の赤い糸というものが巻き付いているらしいよ」

 説明すると、榛名はふーん…と言った。

「見えねーな」
「まぁ、目に見えたら、クリスマスやバレンタインの時期に恋人がいないっ!! って嘆く人なんていなくなるだろうねぇ」

 それに 『見えないからこそロマンチック♪』 とはうちの姉さんやナオちゃんや宮下先輩の談だ。

「ふーん」

 榛名はもう一度興味無さそうな声で答えつつ、でも俺の手首を捕まえてきた。

「どしたん?」
「お前は誰と繋がってんの?」
「聞かれると困るなぁ」

 今はまだ分かんないよ、と肩を竦めると、榛名は三度目のふーんを零した。

「じゃあ、切っちまえ」

 そして何を思ったのか俺の小指の横をチョキの指でちょこんと切ってみせた。

「こらこら」

 俺が結婚できなかったらどーすんの、と文句を言うと、

「未来の大リーガーが養ってやるぞ♪」

 悪びれ皆無のご機嫌な返答。

「なんだよ、そのプロポーズは」
「あンだよ、不満なのかよ!」

 クスクス笑んでから、楽しみだね、と榛名の小指にも同じことをしてやった。


 ―― 繋がってなくとも、自分たちで繋げるから構わない。


 [ end ]
アキハル
アキハルだいすきです。

こう、本誌がスゴ過ぎて何処から手をつけて良いのか分からない感じなので、とりあえず落ち着け、冷静になれ、とここ数日間自分を言い聞かせているわけですが、全然まったくもって冷静になどなれないわけでして (アキハルのことを考えると脳内が萌えのあまり危険なので、かわりに他のとこに気を散らそうとしてみたり) やべー、あの二人卒業と同時に結婚するんじゃないの?! とか思ったり。
でも、それと同時にシニアの頃の…、秋丸でさえ支えきれなかった榛名を考えると、哀しくてやるせなくて、なんかもう目頭が熱くて、パソコンの画面も見えなくなってしまいそうになったりして。
そして秋丸がタカヤに感謝すると言ったのはあれほんとうのほんとうの本気で感謝してるんだなこの子は、とその優しさに、見守り愛に今度は手が震えてキーボードが打てなくなってみたり。

わたしは榛名が 『選んだ』 武蔵野が好きですし、そこに秋丸がいてよかったなぁ、と常々思っていますが、今号はまたそれを再認識するお話でした。

荒れ荒れだった過去の自分を間近で見てて知っている秋丸が今もなお傍にいるのは榛名にとって救いだろうと思います。

榛名は 『やきゅう』 がだいすきで秋丸は 『はるな』 がだいすきなんだなって、そういう、まぁ、同じ高校を選んでいるくらいだし、分かっていたんですが改めて原作で提示されると、もう萌えのあまり胸がいっぱいでどうして良いか分からなくなったりしています (笑)

わたし、アキハル好きでよかったなーって。
そろそろ夢のような気分から、ようやく現実に戻ってきつつあります。

てか現実に戻った途端に語りすぎました。
でええええええええっ、なにこの長さ、きもちわるい!(笑)

武蔵野が一つでも多く、勝ち上がっていくことをお祈りしています。なむなむ。
09.02.27 up