呼ぶ声
死ぬのが恐い ――
その思いは、わたしの全てを蝕み、壊し、飲み込むものだった。
心に、深く、深く、抉り様もなく、根付けられた "恐怖" 。
それを消し去り、真っ直ぐに、わたしの心に届けられたひとつの言葉があった。
「ステラ!君は死なない!君はおれがまもるから!」
生と死が紙一重で交差する戦場の中で、一点の曇りもなく響いた言葉 (それ) に、涙が溢れた。
沢山の記憶が、思い出が霞んで、わたしには何が本当なのか…。一体何を信じれば良いのかわからなかった。
欺瞞だらけの世界で生きていたわたしは、あなたに出逢って、はじめて本当の "想い" を貰ったの。
「ッ……ステラ!ステラッ!」
ねえ、シン…泣かないで。わたし、あなたが呼んでくれたから戻ってこれた。
こんなにも血に塗れたわたしを "まもる" と言ってくれて、ありがとう。ほんとうに嬉しかった。
「シン……好き」
わたし、やっと辿り着けたの
やさしくて、あったかい世界に ――
あなたの腕の中に…