それは変えられぬ繋がり
 深い 深い 繋がりを持つ二人は、永遠に結ばれない。
 共に添い遂げることは許されない。

 ――苦しいね…。

 今にも消え入りそうに小さく響く声。
 螢惑の手がきゅっとオレの服を掴んだ。

 今は共に居ても何れ一緒には居られなくなる。

 螢惑は、いつも哀しげにそう言った。

 想いの強さだけで相手を得られるなら良かった。
 禁忌 背徳 結ばれない運命――。
 そんな言葉がぐるぐると頭の中を回る。
 周囲のものたちが奇異な目で、オレたちを見る。
 オレと居る限り、螢惑は苦しみ続けるのだろう…。
 だが、それでもオレは、お前と共に居たいのだ。
 何を捨てても 誰を傷付けても この想いは手離せない。



2005.08.27

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